手術が終わってから、しばらくはベッドの上で過ごしていました。
何日経ったのか、正確には覚えていません。
たしか5日くらいだったと思います。
「そろそろ動きましょう。」
そう言われて、リハビリが始まりました。
私は体を動かすことが好きでした。
ジムにも通っていました。
マラソン大会にも出ていました。
決して特別なアスリートではありませんが、体力にはそれなりに自信がありました。
だから、自分の体がここまで変わってしまっているとは思ってもいませんでした。
立とうとしました。
でも、立てませんでした。
正確には、立とうとしても体が言うことを聞かないのです。
足に力が入らない。
体を支えられない。
「え?」
という気持ちでした。
たった5日。
たった5日動かなかっただけで、人間はこんなにも動けなくなるのか。
本当に驚きました。
病気そのものより、その現実の方が衝撃だったかもしれません。
リハビリは決して派手なものではありません。
立つ。
少し歩く。
休む。
また少し歩く。
そんなことの繰り返しでした。
でも、その一歩一歩が本当に大変でした。
「あんなに体を鍛えていたのに。」
そんなことを何度も思いました。
前にも書いたように、私はジムに通い、ランニング、マラソンもしていました。
その自信は、たった数日で打ち砕かれました。
それでも、人間は少しずつ回復していくものです。
昨日より今日。
今日より明日。
少しずつですが、歩ける距離も伸びていきました。
「このまま頑張れば、元の生活に戻れるかもしれない。」
その頃の私は、そんなふうに思い始めていました。

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