当たり前だったことが、当たり前ではなくなった

一般病棟へ移ってから、一番感じたことがあります。

それは、

「自分でやらなければならないことが増えた」

ということでした。


ACUでは、看護師さんが常に近くにいてくれました。

何かあればすぐ来てくれる。

自分は治療を受けることだけ考えていればよかったような気がします。

もちろん、看護師さんたちは忙しかったでしょうし、私には見えていない苦労もたくさんあったと思います。

それでも、患者としては安心できる環境でした。


ところが一般病棟は違いました。

「できることは自分でやる。」

それが当たり前です。

歩くことも。

着替えることも。

身の回りのことも。

病気になる前なら、何も考えずにできていたことばかりです。


でも、その頃の私は違いました。

一つひとつに時間がかかる。

少し動いただけで疲れる。

自分では「まだ重症患者」のつもりでした。

それなのに周りからは、「若いんだから頑張れるよ」と言われているような気持ちにもなりました。


人は、自分でできている時には、そのありがたさに気付きません。

「普通に歩ける」

「普通に着替えられる」

「普通にトイレへ行ける」

そんな当たり前のことが、実はとても幸せなことだったのだと、この入院生活で知りました。

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