急性大動脈解離で最初に胸を開いてから、3年以上が経ちました。
その後に受けた予定手術からも、2年以上が経っています。
それでも、胸の手術痕はまだ赤く、かゆみがあります。
手術を受けた直後なら、傷が痛かったり、かゆかったりするのは分かります。
でも、何年も経てば、そのうち落ち着くものだと思っていました。
実際には、そうなりませんでした。
傷跡は赤く盛り上がり、かゆみも続いています。
ここまで長く続いて、
「自分は、傷跡がケロイドのようになりやすい体質なのかもしれない。」
と思うようになりました。
最初の病院では、かゆみに対してレスタミンを処方されていました。
その後もずっと塗り続けていました。
今のかかりつけ医にも相談しましたが、処方されたのは同じ薬でした。
言われた通りに使っていました。
でも、かゆみはなかなか良くなりませんでした。
何年も同じ状態が続き、
「本当にこれでいいのだろうか。」
と思うようになりました。
自分でも調べてみると、どうもレスタミンを塗り続けていれば、この傷跡そのものが良くなっていくという話ではなさそうです。
そこで、今から3か月ほど前に皮膚科を受診しました。
皮膚科で言われたのは、
「レスタミンでは治らないよ。」
ということでした。
かなり長い間使ってきたので、
「そうだったのか。」
という気持ちでした。
皮膚科では、エクラープラスターというステロイドを含んだテープ状の薬を処方されました。
傷跡の上に貼って使うものです。
今は、その治療を続けています。
完全に赤みが消えたわけではありません。
傷跡そのものも残っています。
それでも、かゆみは以前よりかなり軽くなりました。
皮膚科では、良くなるまで半年くらいかかるかもしれないと言われています。
今も治療の途中です。
考えてみれば、私は心臓や血管については何度も診てもらってきました。
人工弁。
人工血管。
大動脈。
血液検査。
画像検査。
命に関わるところは、ずっと診てもらっています。
一方で、胸に残った傷跡の赤みやかゆみについては、何年も同じ薬を使い続けていました。
心臓血管外科の先生たちは、心臓や血管を治す専門家です。
もちろん手術の傷も診てもらっています。
ただ、私の場合、何年も続く皮膚の赤みやかゆみについては、皮膚科を受診して初めて治療が変わりました。
自分では、
「手術の傷だから、心臓血管外科で相談するものだ。」
とどこかで思っていたのかもしれません。
実際、相談もしていました。
だから、わざわざ別の診療科へ行こうとは思いませんでした。
でも、今になって思います。
もっと早く皮膚科へ行けばよかった。
大きな手術を受けると、どうしても命に関わるところばかり気にします。
私自身もそうでした。
心臓は大丈夫か。
大動脈は大丈夫か。
人工血管は問題ないか。
ワーファリンは効いているか。
そういうことに比べれば、傷が少しかゆいことなど、大した問題ではないように思えてしまいます。
でも、毎日のようにかゆい。
服が触れると気になる。
何年経っても赤い。
命に関わる症状ではなくても、ずっと続けばやはり嫌なものです。
手術が成功したことと、手術の傷についての悩みがすべて終わることは、同じではありませんでした。
胸の中を治してもらった後にも、胸の表面には別の問題が残っていました。
私はそれに気付くまで、ずいぶん時間がかかりました。
今回のかゆみとは別に、以前は再手術後に創部感染を起こし、陰圧閉鎖療法も受けました。
その時の経過は「大動脈解離の手術後に創部感染|陰圧閉鎖療法を受けた体験」にまとめています。
今は、皮膚科でもう少し治療を続けてみようと思っています。

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