病気になる前の私は、
「そのうちやろう。」
そう思うことがたくさんありました。
旅行もそうです。
欲しいものもそう。
「いつか時間ができたら。」
「定年になったら。」
そんなふうに考えていました。
でも、
急性大動脈解離で倒れ、
さらに二度の大きな手術を受けて、
考え方が変わりました。
「そのうち」は、
来ないかもしれない。
そう思うようになったのです。
もちろん、
何でも好き勝手にお金を使うという意味ではありません。
でも、
本当にやりたいことなら、
元気なうちにやっておきたい。
会いたい人がいるなら、
会えるうちに会っておきたい。
行きたい場所があるなら、
歩けるうちに行っておきたい。
病気は、
私から健康だけではなく、
「時間はまだたくさんある。」
という考え方も奪っていきました。
だから今は、
「いつか」ではなく、
「今できるなら今やる。」
そんなふうに考えるようになりました。
それは、
病気が私に残した、
数少ない前向きな変化だったのかもしれません。


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