手術から3か月ほど経ち、私は職場へ復帰しました。
もちろん不安はありました。
でも、それ以上に、
「ようやく戻れる。」
そんな気持ちだったと思います。
久しぶりに会社へ向かいました。
電車に乗るだけでも疲れます。
会社へ着いた頃には、すでに少しふらふらしていました。
以前なら何でもなかったことです。
毎日通っていた会社です。
でも、その日は違いました。
体力が明らかに落ちていました。
そして疲れるのが早い。
少し動くだけで疲れる。
少し話すだけで疲れる。
そんな状態でした。
それでも、みんな優しく接してくれました。
無理をしないように。
焦らなくていいように。
たくさん気を遣ってもらいました。
本当にありがたかったと思っています。
でも、その一方で不思議な感覚もありました。
周りの人たちは忙しそうに働いています。
トラブル対応をしている人もいる。
会議に向かう人もいる。
電話をしている人もいる。
いつもと変わらない職場の風景です。
でも私は違いました。
以前のように仕事の中心にいるわけではありません。
無理をしないように配慮してもらっていました。
もちろん、その配慮は必要でした。
実際、体はまだ十分に回復していません。
それでも、
自分だけ取り残されているような感覚がありました。
みんなは前へ進んでいる。
仕事をしている。
結果を出している。
でも自分だけ時間が止まっている。
そんな気持ちになったのです。
復職できたことはうれしかった。
職場のみんなも温かかった。
それは間違いありません。
でも、その日に私は気付きました。
会社へ戻ることと、
元の自分に戻ることは、
同じではなかったのです。

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