一年後の定期健診では、
人工血管にも、
腹部の大動脈にも異常はありませんでした。
先生からも、
「問題ありません。」
と言っていただきました。
それでも、
私の体は病気になる前とは違っていました。
手術の傷は、
もうきれいに治っています。
でも、
創部が突っ張るような感覚は残っていました。
時々、
かゆくなることもあります。
傷口を見ても、
異常があるわけではありません。
それでも、
体を動かした時や、
ふとした瞬間に、
「ああ、ここを切ったんだ。」
と思い出すことがありました。
病院では、
「順調ですね。」
と言われます。
それは本当にその通りだったと思います。
でも、
手術を受けた本人にしか分からない違和感は、
ずっと体に残っていました。
その違和感と付き合うことも、
手術後の生活の一部だったのだと思います。


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